「La Fête des Voisins」あるいは「Neighbours’ Day」(総じて通称、隣人祭り)という取り組みを、ご存知だろうか。私は、静岡市清水区・清水駅前銀座商店街の視察で初めて知った。その取り組みは、フランスのアナターズ・ペリファンが立ち上げたものである。「1999年フランス、パリの小さなアパートでおきた高齢者の孤独死をきっかけに、住民たちが建物の中庭に集まり、交流のための食事会を行ったことから始まりました。現在ではヨーロッパ29か国800万人が参加する市民運動となり、2008年には日本でも初めての『隣人祭り』が東京・新宿で開催されています」(https://www.rinjinmatsuri.jp/about/messagePerifan.html)。
その視察の二日後である2011年3月11日。「東日本大震災」が起こり、それを通じて、われわれに痛感させられたキーワードが「絆」、「つながり」、「信頼」などである。
2018年3月6日。
パリを訪れた際、「La Fête des Voisins」事務所(17E Rue Saussier Leroy)に伺い、このétrangerを迎え入れていただき、さらに、「隣人祭り」が初めて開催された場所(Ligne3 Porte de Champerret/Rue Vernier)も、快く教えてくれた。
ネット利用が日常生活の不可欠な一部分をしめる中、「隣人祭り」の取り組みは、現代社会における「お隣さんとのつながり」の難しさを、われわれに切実に伝えてくれている。
International Neighbours’ Dayは、2018年で15周年を迎える。これを契機に、「もう一度」、地域でのつながりのあり「方」を考えてみたい。