
No.73 2022年9月のフランス滞在にて
2022年9月、日仏会館研究助成研究協力者として、レンヌとパリへ調査に赴いた。4年振りのフランス滞在であった。すっかりマスク生活が板につ...
2022年9月、日仏会館研究助成研究協力者として、レンヌとパリへ調査に赴いた。4年振りのフランス滞在であった。すっかりマスク生活が板につ...
今年の日本帰国は大変だった。半年以上前に予約したフライトが、コロナウイルスで世界がパニックに陥っていた3月のピークに重なったからだ。出発...
フランス社会を大きく揺さぶった2015年の一連のテロ事件から、早くも4年が経った。以降、フランス社会は「テロとの闘い」へと大きく舵を切った...
私が専門としている19世紀日仏交流史の分野にシャルル・ド・シャシロン (Charles de Chassiron、1818-1871) ...
『規準』の翻訳は、つらかった。『社会学的方法の規準』は、題名が示す通りの「理論書」である分、難儀した。中でも「どっちとも取れる」文はやっか...
あるフランスの友人の家は、代々ぶどう園を継承している地主である。家族の誰かが、ぶどうの栽培やワインの醸造に直接関わっているわけではなく、...
2000年代以降、移民出自のフランス人、特に可視的マイノリティと呼ばれる人々による政治参加を促進する動きが見られるようになった。サル...
コント(Auguste Comte,1798-1857)の「人類精神の進歩の三段階」(神話的段階→形而上学的段階→実証科学的段階)と...
それまで腑に落ちてこなかった議論が、ある経験を経たあと急に身に染みて分かるようになることがある。私にとってポール・リクールの翻訳論は...
少し前に、映画「オーケストラ・クラス」(仏題:La Mélodie, フランスでは2017年11月公開)を観た。この映画は、「デモス」...
10月11日から13日にかけて、コロンビアの首都ボゴタで「都市の哲学研究グループ(Philosophy of the City Res...
アンリ・ル・シダネルという画家は、植民地(アフリカ、モーリシャス島)生まれのブルターニュ人である。姓にLeが入るのはブルターニュ地方の...
ヨーロッパの「適応型」ムスリムに関する研究が進んでいる。ムスリムと主流社会との対立を強調する言説に対して、彼らがいかに主流社会と折り...
古本屋で本を買うと、誰かが誰かにプレゼントした本が売られていることがある。献本用の短冊が挟まっているだけの本がほとんどだが、中には手紙が...
日本では政治や行政との関わりのなかで、公文書のあり方があらためて議論となったことは記憶に新しいが、フランスには国レベルでの国立公文書...