コラム

No.44 2017.11 ネパール3週間の滞在

 昨年11月に3週間ほど、夫婦でネパールに滞在しました。

 第1週目は、妻の旧友でチカコさんという日本人女性が、夫君クリシナ氏とともに住む山荘の3階の部屋に転がり込んでいました。窓からは、なんとヒマラヤ山系を前方180 度展望でき、とりわけ早朝には、眼下右手に雲海が漂う幻想的な光景が展開するのです。やがて太陽が顔をのぞかせると、遠方に拡がる白い山々のなかでも、ひときわ美しい「ランタ-ン山」がピンクに輝き始めます。まさに地上の天国にいる思いでした。

 第2週目は、アンナプルナというヒマラヤ山系の一部で、トレッキングに挑戦。毎日、かなりの強行軍で、若く誠実なポーターと日本語が堪能なネパール人中年ガイドの後ろについていくのが精一杯でした。早くも二日目の登攀で私は疲労困憊に陥り、下痢を起こしてしまいました。それでも翌第三日目には、ついに海抜3,200メートル地点で、近くに見える白亜の山並みを前に、身が清められるような感動を覚えたことです。

 第3週目は、トレッキングに同行してくれた山岳ガイドのお宅や、政府の復興庁で活躍するネパール人中年男性の邸宅、またカトマンドゥ中心部の民宿などに宿泊でき、有り難くも、それぞれの投宿先で大歓迎を受けました。こうしてネパールの宗教観・カスト制度の温存・定番の食事・乾季の首都が埃の都市となること、などの実体験を通して、ネパールの魅力と活力を満喫できたことを感謝しています。

雲海
夫婦白山